行政書士試験に合格したと言っても、すぐに開業できるわけではありません。まずは行政書士会に登録・入会する必要があります。

ここで重要なのが、事務所の構造・設備についてです。行政書士会が定める一定の基準を満たしていない事務所だと登録できないのです。

この記事では行政書士事務所に求められる構造・設備について解説していきます。

この記事でわかること
  • 行政書士事務所に要求される構造について
  • 行政書士事務所に最低限必要な設備について

行政書士事務所に要求される構造【秘密保持が鍵】

行政書士事務所として当然に要求される事務所の構造について以下に示します。都道府県によって多少の違いはありますが、概ね同様です。

(構造等)
第2条 事務所の設置にあたっては、業務取扱上の秘密を保持しうるよう明確な区分を設けるとともに、他人が容易に侵入できない構造でなければならない。
2 事務所の管理に責任を持ち、正常な利用、運営を図らなければならない。
3 事務所は、不特定多数人に認識され、その依頼に応じられるよう適当な場所に設置しなければならない。なお、変更登録申請の場合は、行政書士事務所であることを明らかにした表札を掲示していなければならない。
4 事務所の防火及び消火の設備を確保するよう努めなければならない。
5 事務所の内外装は、品位を保持しうるよう配慮しなければならない。

(出典:東京都行政書士会行政書士事務所設置指導基準)

まず大切なのが、事務所の設置については「明確な区分」を設けるということです。

完全独立した事務所なら良いですが、自宅を事務所としているような場合は注意です。事務所として他と区分された一部屋(一室)を使用し、プライベート空間と境界が曖昧でないよう気を付けましょう。

このとおり、行政書士は自宅を事務所にすることも可能なのです。開業したての頃は、いきなり独立した事務所を出さす、自宅から始める先生方が多いです。

また、一室を事務所にできるなら、2階でも問題ありません。実際僕も2階の一室を事務所にしています。

とはいえ、自宅となるとどうしてもプライベート空間があるので、そこと明確に区別しましょうね、ということを条文は言っています。

可能ならばドアが施錠できれば問題ないですが、ふすま等で施錠できない場合もあります。このような場合は鍵付きの書類保管庫を用意するなどして秘密保持に努めればOKです。

あとはそこまで神経質になることもないですが、とにかくお客さんが快適に事務所を利用できるよう心がけましょう。

防火・消火設備として、消火器や火災警報器を設置しておくことをおすすめします。

行政書士事務所に最低限必要な設備

次に行政書士として実務を行う上で、最低限必要な設備を以下に示します。

(設備)
第3条 事務所の設備は、概ね次のとおりとする。
1 接客スペース及び事務スペースがあること
2 照明及び第3号③④⑤記載の機器を作動させるための電源設備、及び通信回線設備
3 備え付ける備品は
①事務用机・椅子
②書類等保管庫(容易に移動できないもの、鍵がかかるもの)
③固定電話
④プリンター、FAX、コピー機等
⑤パソコン・ワープロ等
⑥用紙、事務用品等収納庫または収納棚
⑦業務用図書および図書棚

(出典:東京都行政書士会行政書士事務所設置指導基準)

接客スペースというのは、来客者用のテーブル、椅子のことです。2人分くらいの椅子は用意しておくと良いかと。事務スペースとは行政書士が実務を行う場所のことです。

行政書士には守秘義務があって、秘密保持に努めなければならないので、必ず鍵付の書類保管庫は必要です。

今ではプリンター、コピー機、FAXが一緒になった複合機もあるので、それを1台用意しておけばOKです。

なお電話番号とFAX番号ですが、必ずしも別々の回線が必要というわけではありません。僕も電話番号、FAX番号は同じ番号を使っています。今のところとくに不自由はありません。

あとはパソコン、本棚を準備すれば大丈夫です。

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ちなみに僕は来客用テーブルと事務机を共同にしていますが、それでも審査に通りました。

まとめ

以上、行政書士事務所に求められる構造と設備についてでした。自宅で開業する場合なら、基本的に今現在あるものだけで事足りるかと。とにかく重要なポイントとして、秘密保持ができる事務所であることです。行政書士は実務で様々な個人情報を扱うことになるので、鍵付き書類保管庫は必ず用意しておきましょう。

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