『認知症になると平均寿命が5~6年なのは本当でしょうか。母が認知症になったので心配です。』

この疑問に対して、認知症の祖母と9年間同居している我が家での経験則をもとにお答えします。

この記事でわかること
  • 認知症の人の平均寿命は5~6年なのか⇒No
  • 認知症でも介護環境で寿命は大きく伸びる理由
  • 認知症の一人暮らしは非常に危険な理由

認知症の方の平均寿命は5~6年なの?【そうとは言えない】

認知症になると余命が少ないとか、平均寿命は5~6年とかどこかで聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。

僕も認知症の祖母と同居するまでは、認知症になったら最後、もうお別れ、、と考えていました。

ですが、認知症と診断された祖母と同居を始め、はや9年が過ぎましたが、祖母は病気を抱えながらもまだ人並みに生活ができています。

そのため、世間でよく言われるように、認知症になったら最後、余命5~6年だ、、ということは一概には言えないと僕は考えます。

認知症の方も介護環境によって平均寿命は大きく伸びる【80代祖母の経験から】

認知症の祖母を9年間介護してきた経験則から言うと、認知症の方であっても介護の環境や状況などに応じて、その寿命は大きく伸びると考えています。

というか、そもそも寿命は認知症の有無にかかわらず、その人が元々り患している病気だとか、内臓の弱さに大きくかかわると思います。

認知症にならずとも、癌などの大病にかかれば誰だって寿命は短くなります。それでなくとも、膠原病などの難病や、甲状腺疾患などの大病にかかれば、一生薬と付き合っていかなければなりません。

これらの人も、しっかり病院にかかり、医師の処方を受け、面倒がらず薬を服用することで、寿命が伸びることは明らかです。

なので、認知症にかかったとしても、それ以外の病気の治療をしっかりと続けていれば、認知症でない方と同等の寿命となるのではないか、と僕は考えます。

繰り返しますが、あくまで認知症の祖母(80代)の介護に9年間携わってきた経験則での話となります。

認知症80代祖母の病状

ちなみに僕の祖母の病状は次のとおりです。

  • 脳梗塞
  • 高血圧
  • 骨粗しょう症
  • 緑内障
  • 心臓が弱い
  • 胃腸が弱い
  • 服用する薬は10種類以上

こう見ると、かなりの病気をり患していることがわかります。そのため、毎日服用している薬の種類も10種類以上です。

本人は自分で薬が飲めないので、母や姉が毎回薬を取り出し、祖母に少しずつ飲ませています。

もともと祖母は脳梗塞と診断されていました。認知症になったのも、それが原因かもしれないと医師に診察されています。

緑内障があるので、処方された目薬を毎日さしています。

また胃腸が弱いので、食後に腹痛を訴えることが多く、そうなると何度もトイレと部屋を往復することになります。もちろん母か姉がトイレに付き添います。

便ショックといって、トイレで力むと血圧の関係で倒れてしまうことがあります。過去に部屋とトイレを往復していた祖母が、廊下で倒れたことがありました。なので、必ず母もしくは姉がトイレに同伴するのです。

こんな感じで、いつ命が絶えてしまうかもわからない祖母ですが、その都度病院に連れていったり、薬をしっかり服用させたり、倒れたときも適切な処置をすることで、その寿命は大きく変わります。

なぜ認知症の平均寿命は短いと言われるのか【推測:一人暮らしが原因】

それでも認知症の方の平均寿命は短い、と言われます。これは何故でしょうか。僕なりに認知症の方の寿命が短いと言われる理由を考察してみました。

具体的には次のとおりかと思います。どれも一人暮らしが原因です。

  • 病院で処方された薬が飲めない
  • そもそも病院へ行けない
  • 部屋がゴミ屋敷になりやすく、衛生的でない
  • 栄養のある食事がとれない
  • 自宅で転倒しても介助してくれる人がいない

上記について掘り下げていきます。

病院で処方された薬が飲めない

まず認知症になってしまうと、薬が飲めなくなる人が多いです。祖母も同居するまでは薬が飲めていませんでした。処方された薬が大量に残っていたのです。

そもそも薬を飲むことを忘れてしまう場合もあれば、どの薬を飲んだらいいのかわからず、結局やめてしまうこともあるかと。

これだと、認知症以外の病気の進行を早めてしまう危険があります。

そもそも病院へ行けない

認知症になると、病院へ行くこともできません。病院までの道がわからないし、予約日も忘れてしまいます。病院へ行くことができないと、薬を処方してもらうことができなくなります。

部屋がゴミ屋敷になりやすく、衛生的でない

認知症になると、片づけができなくなる人が増えます。どこに何を片付けたらいいのかわからなくなるからです。

前に一度ゴミ処理センターの方が開催するセミナーに参加したことがあります。その方は遺品整理にもかかわったことがあるそうでした。

その方の話だと、認知症で亡くなる老人(一人暮らし)の多くが、ゴミ屋敷に住んでいたそうです。トイレの上もゴミが山積みになり、どこに何があるのかわからない状況だそうです。

このような環境で暮らしていれば、認知症でなくとも寿命が縮まります。

栄養のある食事がとれない

認知症になると、栄養管理ができなくなり、食事もインスタント麺やカップ麺ばかりになるそうです。

僕の祖母はかなりの料理上手で、栄養管理に口うるさい人でした。でも同居する直前では、インスタント麺ばかり食べていました。

つまり、認知症になると、栄養失調になってしまう方も少なからずいるわけです。

自宅で転倒しても介助してくれる人がいない

認知症に限った話ではないですが、老人の一人暮らしはかなり危険です。足腰が弱くなり、転倒する危険があるからです。

転倒してもすぐ救急車を呼ぶなどの対処ができれば良いのですが、一人暮らしだと誰にも気づかれず、そのまま動けなくなり、数日後に孤独死してしまう危険もあります。

結論:認知症の方の一人暮らしは危険です

上記のとおり、認知症の方を一人にしておくのは本当に危険です。認知症になると平均寿命が5~6年と言われるのは、おそらく一人暮らしの場合だと思います。

我が家では、祖母が認知症と診断されたその日から同居を始めました。そこから少しずつ祖母のアパートの引っ越し手続きを進めていったわけです。

ご家族が認知症と診断されたら、同居もしくはホームへの入居を考えられるべきかと思います。

なお、同居またはホームへの入居は、認知症の症状が軽いうちに決定した方が良さそうです。その理由は「認知症の家族に帰宅願望が出た:対策3つ+絶対ダメなNG行為3つ」で説明しています。

まとめ

認知症の方の平均寿命は介護によっては長くなること、認知症の一人暮らしは危険なことをお話してきました。

すべて我が家で暮らす認知症歴9年の祖母を見た経験則となります。とはいえ誰にも共通することはあるかと思います。ぜひ参考にしてみてください。

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